1月若松周年でGⅠ戦線に復帰したが、まだ本調子とは言えないレースだった。3月のGⅡびわこで今年初の特別戦優出で流れに乗ったか、続く三国GⅠ周年も優出。そして、4月津周年で復帰後初のGⅠ優勝を飾った。4コースからの勝利で、イン以外で優勝したのは2020年のSGオーシャンカップ以来のことだ。優勝者インタビューでは「また賞金王を目指したい」と語った。
　当地は一般戦で全2連対Vが2回と、2020年のグランプリの通算3回の優勝がある。頂点に立った平和島で、完全復活を狙う。

　デビュー期にフライング2本した西山は、ボートレース養成所の実技教官をやっている原田富士男に「スタートで無理をせずに勝つにはターンを磨くしかない」と指導してもらった。追い上げで見せるテクニックを活かして、SGグランプリへ出場するまでに成長した。さらなる高みを目指すため、西山は伸び型仕上げも学ぼうとした。塩田北斗、水摩敦にモーター調整を教えてもらった。しかし、連続出場を目指したグランプリ出場は叶わなかった。今は追い上げ型と伸び型の融合をめざす新たな走りを模索中。そろそろ結果を出す時期が来た。

　昨年は初のSGグランプリ出場を果たし、今年も正月戦V、若松GⅠ周年優出と順調だった。ところが、3月の芦屋GⅠ周年の優勝戦で痛恨のフライング。GⅠ優勝戦のフライングペナルティーで6カ月間GⅠ・GⅡを走れなくなった。賞金ベスト18を狙う身としては、痛いハンデだ。それでも集中力を切らさず、続く当地SGボートレースクラシックで優出を果たした。
　今シリーズは羽野にとって今年最後のGⅠだ。2年連続グランプリ出場へ、周年連覇で賞金アップを目指す。

　最優秀新人賞を受賞した選手は、特別レースで優勝するというジンクスがある。デビュー期から注目を集めてきたが、特別優勝は同期のライバル・栗城匠に先を越された。ターンスピードは評価されても、1マークで差しに構えるために、上のレベルで壁を感じる時期があった。そんな宮之原に刺激を与えたのが峰竜太の存在である。ターンで瞬時に右荷重から左荷重に体重移動して、ヘアピンターンを可能にする走りだ。今節は峰との対決もあるかもしれない。峰のターンを超えられるか、試される大会になる。