レース展望
 平和島SGグランプリまで残りあとわずかとなり、グランプリ出場枠のベスト18、モーターや枠番が有利なトライアル2ndから出場できるベスト6を意識した、激しい戦いが予想される。この時期の当地経験は調整面で大きなプラスとなり、グランプリ覇者を占う意味でも目が離せない。
 今節出場選手中、SG下関メモリアル終了時点で賞金ランキングのベスト6に入っているのが篠崎仁志(福岡)寺田祥(山口)徳増秀樹(静岡)の3人だ。今年SGを制した勢いそのままにシリーズをリードし、年末へ好感触を掴んでおきたい。
 上を目指して賞金の上積みを図りたいのが、ベスト18に入っている白井英治(山口)瓜生正義(福岡)毒島誠(群馬)新田雄史(三重)の4人。中でも当地通算勝率が白井は8.31、瓜生は7.95と今節ワン・ツーで、ハイレベルの走りで優勝を狙う。
 蒲郡SGチャレンジカップの出場権は、10月末までの賞金上位34人。石野貴之(大阪)池田浩二(愛知)ら、ボーダー付近の選手が多数参戦ししのぎを削る。
 地元グランプリへ臨みを繋げたいのが東京勢だ。ここまでの最高順位は、下関SGメモリアルでの活躍が光った石渡鉄兵(東京)の33位である。次いでGⅠマスターズチャンピオン覇者の村田修次(東京)が35位、東京新エースの永井彪也(東京)が39位に位置づけており、ここでスパートをかけたい。50位以下の福来剛(東京)長田頼宗(東京)中野次郎(東京)は一発逆転を狙う。
 この時期は風の影響も少なく、1年で一番落ち着いた水面状況となる。昨年10月に開催された前回大会の決まり手は、逃げ52.8%、差し13.9%、まくり8.3%、まくり差し15.3%、抜き9.7%だ。2コースまくり、3コース差しの1着はなく、横一線のスタートが多いGⅠレースでは、定石を逸した攻めは決まらない。