レースの見どころ
勢い断然の瓜生が連覇を狙うも濱野谷、中野が意地の走り

 平和島でのダービー開催は4年ぶりである。その07年大会の優勝者、準優勝者は残念ながら今回出場していないが、3〜4着に奮闘した魚谷智之(兵庫)、寺田祥(山口)は今回も出場。この両者は昨年の桐生大会でも優出、魚谷は1号艇、寺田は2号艇と好枠を掴んだが、優勝したのは4号艇の瓜生正義(福岡)だった。ダービー連覇がかかる瓜生は、同時に8月の福岡MB記念優勝に続くSG2連覇にも挑戦することになり、勢いでは文句なしに筆頭格といえる。
 当地は風の強い水面であり、不慣れな選手にとっては走りづらいレース場だ。それだけに走り慣れた地元勢が有利。エース・濱野谷憲吾(東京)やここ4年で2度当地周年を優勝している中野次郎(東京)の両者にかかる期待は大きい。遠征勢では同じく平和島周年覇者である湯川浩司(大阪)や白井英治(山口)、当地でSG優勝経験がある今垣光太郎(石川)、原田幸哉(沖縄)からも目が離せない。一方、不振が続く松井繁(大阪)にとっては有利な条件とはいえない。また、かつて当地のダービーも制し、"ダービー男"と呼ばれた今村豊(山口)や、ダービーV2の山崎智也(群馬)も勢いにムラがある近況だ。

ダービーの傾向と対策

 ボートレースは大きく分類すると"夏"と"冬"に分けられる。気象条件に大きく左右されるモーターの特性からくるものだが、このダービーが開催される10月は夏と冬の谷間に位置する。この時期を制するのに必要なものは、パワーや技量ではなく"勢い"である。かつてのダービー男・今村豊や同じくダービーにはめっぽう強かった松井繁や山崎智也も、その当時は手がつけられないほどの勢いがあった。

 夏場に調子を落としている選手は、やはりダービーでも苦しむことになる。逆に調子を上げてきている選手が有望になるわけだが、2連覇を目指す瓜生正義が前回SGでもある8月のMB記念で優勝しており勢いは断然だ。ただ、前回がピークともいえるだけに、伸びしろのある選手がむしろ怖い。レーサーとして今まさに破竹の勢いで伸びる峰竜太と篠崎元志や、毎年、このダービーで目覚める魚谷智之。瓜生とともにオーシャンカップで優出し、いずれも平和島巧者である今垣光太郎、白井英治、湯川浩司の存在も念頭に置きたい。

1着 2着 3着 4着 5着 6着 決まり手
2010 桐 生 瓜生 正義 森高一真 魚谷智之 今坂勝広 松井繁 寺田祥 差し
2009 尼 崎 松井繁 白井英治 市川哲也 井口佳典 吉川元浩 守田俊介 逃げ
2008 丸 亀 丸岡正典 瓜生正義 石田政吾 木村光宏 松本勝也 今垣光太郎 抜き
2007 平和島 高橋勲 田中信一郎 魚谷智之 寺田祥 吉川元浩 金子良昭 逃げ
2006 福 岡 魚谷智之 吉川元浩 坪井康晴 重野哲之 中村有裕 松井繁 まくり差し
平和島の傾向と対策

 平和島は一般的にはインが弱いとされている。実際に全国平均よりイン勝率は低く、データがそう語っている。だが、真実はそうでない。インが弱い他のレース場とは一戦を画しているのが、この平和島水面である。何が違うのか。それは、無風なら圧倒的にインが強いという意外な顔を、当地水面は持っているのだ。そう、イン選手の敵はまくり選手ではなく、水面を舞うように吹きつけるこの風である。

 ときに強烈なパワーで、あるいは渾身のターンでこの難敵である風を突き破る者が出現する。それが平和島水面を制する"勝者"である。1マークと2マークでは風の吹き方も違う。となると、濱野谷憲吾、中野次郎らの走り慣れた地元勢が圧倒的び有利である。さらに遠征勢にも水面巧者は少なくない。魚谷智之、瓜生正義、原田幸哉、白井英治と挙げてみると、当地巧者の共通点がくっきりと浮かび上がる。それは"卓越したスピード"の持ち主ということだ。

年月 レース名 1着 2着 3着 4着 5着 6着 決まり手
2011.4 G1 57周年 中野次郎 湯川浩司 中島孝平 今村豊 山田竜一 魚谷智之 逃げ 向い風1m
2011.2 G1 56周年 中島孝平 福島勇樹 真庭明志 赤岩善生 原田幸哉 烏野賢太 逃げ 追い風1m
2010.3 SG総理杯 山口剛 岡崎恭裕 濱野谷憲吾 松井繁 今坂勝広 萩原秀人 抜き 追い風5m
2009.4 G1 55周年 魚谷智之 濱野谷憲吾 飯山泰 今村豊 湯川浩司 西島義則 逃げ 追い風4m
2009.2 G1 54周年 中野次郎 井口佳典 赤岩善生 廣瀬将亨 吉川元浩 濱野谷憲吾 逃げ 向い風7m
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